
転職コンサルタントと面談するときの注意点とは?
転職エージェントに訪問し、転職コンサルタントと面談するときの注意点について解説します。転職コンサルタントが見ているポイントも裏事情を交えて解説します。
転職コンサルタントとの面談は面接ではない
しばしば誤解されますが、転職エージェントとの面談(キャリアコンサルティング)は、面接ではありません。
面接はどちらかというと求人企業側に分がありますしやり直しが効かないので、どうしても失言に気を付けたり、いろいろと気にしてしまって所作がぎこちなくなりがちです。
しかしキャリアコンサルティングはあくまで面談です。
失言したとしても何の問題もなく修正できますので、リラックスして臨んでもらえればと思います。
キャリアコンサルティングの流れ
キャリアコンサルティングの流れとしては、まず、コンサルタントがあなたの経験してきた事実の確認をしっかりと行います。
事実確認が終われば、あなたがなぜ転職しようと思ったのかその動機や理由、そして、転職して叶えたいことは何なのかという点を掘り下げていきます。
転職動機や転職で実現させたいことがはっきりとしている方はこのパートがとてもスムーズに進みます。
はっきりしている転職動機というのは、比較的前向きな理由が多いものです。
たとえば、「現在の経験を活かして年収をUPさせたい」「語学力を生かせる環境を探している」「AWSを極められる求人はないか」など、こうしたケースがはっきりした動機と言えます。
これらの理由に共通しているのは、現職への不満がないということです。
こうした求職者の方の場合は、転職コンサルタントもその希望をかなえられる求人の情報提供にすぐ入ります。
求人紹介があったら遠慮なく質問しましょう
求職者の方は提案された求人や企業情報に対して、思いつくまま質問をしていってください。
ここで遠慮は禁物です。
少し自分勝手かなと思えるくらいでも構いません。思いついた質問をどんどんしてください。
わかりやすい例として、書面に書かれている年収から詳しく聞くとよいでしょう。
想定年収が450万円と記載があれば、「これはもし内定が得られたら上回る可能性はあるのでしょうか。その際どれくらいまで提示される可能性がありそうでしょうか」などという質問を投げかけても、良いかもしれません。
なお、いきなり年収のことを質問したからといって、転職コンサルタントに嫌な顔をされることは絶対にありませんので安心してください。
むしろ転職エージェントの報酬は決定した年収の35%なのですから、決定年収が上がれば上がるほど転職エージェントの利益額は増えます。
希望年収を伝えたほうが転職コンサルタントも動きやすい
コンサルタントは極限まで年収を上げるべく動いてくれます。それに求職者から言ってくれたほうが求人企業側への交渉の際、後押しされているような気持になって俄然やる気を出すコンサルタントが多いのも事実です。
そして、良いなと思う求人がその場で決まったらぜひ申し込みたいと伝えましょう。
もちろん一度帰宅してじっくりと考えてから、またインターネットでその会社のことを調べたうえでコンサルタントに返事をしても良いです。ただ、興味を持った求人があるなら興味があることは伝えておきましょう。
応募したい求人企業が見つかったらあとは待つだけ
応募したい求人を転職コンサルタントに伝えたら、基本的には、あとは待つだけです。
転職エージェント側があなたのレジュメ(登録時に提出した履歴書や職務経歴書)を求人企業に送ります。
また、優秀な転職コンサルタントはあわせて、推薦文を備え付けて、あなたを求人企業に売り込みます。
非常にまれですが、志望動機を書いてくださいとお願いされるケースもあります。それは、求人企業がそのように求めているケースに限って、発生しますが、まず多くの場合、そのような依頼はないでしょう。
もしも志望動機の作成を求められ、うまく作成できないようでしたら、転職コンサルタントにどのように書くべきか相談してみましょう。
求人企業が喜ぶフレーズとともに、書き方をアドバイスしてくれるでしょう。
転職せず現職に止まるようアドバイスされる場合の狙いと裏事情
さて、ここまで転職で実現したいことが明確な求職者の例をもとに展開してきました。
しかし、中には、転職動機がまだ自分の中でもはっきりとしていない方もいます。以下では、そのような方のキャリアコンサルティングはどのように進行するのか書いてみたいと思います。
転職動機がはっきりしない方は多い
「転職で実現したいことは何か?」と面談で聞かれても即答できない方は非常に多いです。そして、そのような方のために、転職エージェントは存在しているとも言えます。
「転職をやめるべきとアドバイスできるのがプロだと思う」というような転職エージェントの宣伝を見たことがある方も多いと思います。
きれいごとのように思いますが、このようにアドバイスする転職コンサルタントは実はかなり多くいます。
コンサルタントがこのアドバイスをするとき、そこにはいろんな意図があります。
転職しないほうが良いとアドバイスされる場合の狙いとは?
まずは、心底そう思ってアドバイスしているパターンです。
転職エージェントのコンサルタントは転職おける専門家です。
コンサルタントはあなたのレジュメと面談での会話を通じて、現職におけるあなたのポジショニングや現社からの評価を見抜きます。
現職での役職が課長以上だから経営から評価されているという短絡的な見方ではなく、従業員規模や所属している事業部の役割であったり、あなたの業務の担当範囲から現在の組織の中で、あなたのスキルがどのように評価されているのかを見抜きます。
他方で、その会社とあなたが所属している会社が現在、拡大期なのか衰退期なのかといった視点から、あなたのポジションが今後数か月、数年後どのようになるかイメージし、現時点は大変であっても時間さえ経てばあなたの技術力や専門性が高まると見た場合、現職に止まるようアドバイスしてきます。
このパターンの場合は、求職者側もとても腑に落ちてキャリアコンサルティングという場で「自分が思っていたのは愚痴レベルだったんだ」と、非常にすっきりと気持ちの整理ができ、現職に集中することができると思います。
本当に転職したいのか、したくないのかを見極めている
続いて別のパターン。
これは、あなたの中でまだ転職意欲が固まっていないと見た場合、コンサルタントは現職に止まることを考えてみてはとアドバイスします。
これは、よく議論を活性化させる際に用いられる手法と同じです。あいまいで硬直した状態を変えるべく、あえて反対の意見をぶつけているのです。
このアドバイスを受けて、「それもそうだな」と思う方もいます。
その一方で、「目的ははっきりしないけど転職したい。なぜなら現社はいつまで仕事ができるのか不安定だけれどもっと安定している企業は世の中にあるはずだから。そうした企業があるのか知りたい」とか、「やはりオーナー企業なのか閉塞感を感じる。大学の同期と会って話していても、キミの会社で開催されるイベントはおかしいと言われる。一般的な会社はどんな雰囲気なのかしりたい」など、思う方も出てきます。
コンサルタントはこのアドバイスをしてみて、求職者がどちらの方向性に気持ちを固めるか見ようとしています。
転職意向が強い場合、キャリアコンサルティングは本格的にスタート
もちろん前者の求職者は現職に止まることになり、再びコンサルタントに連絡を取ることはありません。そして後者の方は、ここから本格的なキャリアコンサルティングがスタートするのです。
そして後者の求職者には、本質的な悩みの探求と、転職した場合に実現したいことの洗い出しが行われます。
この探求と欲求の明確化は、アプローチ方法もさまざまですし、求職者によって異なります。そのため、ご自身の内面へのアプローチは専門家であるコンサルタントと一緒に、それこそキャリアコンサルティングにて行っていただければと思います。
本質的な悩みの探求と、転職した場合に実現したいことの洗い出しが終われば、具体的な求人情報の提案がはじまります。その後の流れは上述の通りです。
まとめ
本記事では、転職コンサルタントとの面談するときの注意点や転職エージェントが見ているポイントについて、裏事情も交えて解説してきました。これから転職エージェントとの面談を控えている方にとって、参考になれば幸いです。
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